秋風の朝

通勤の朝フロントガラス越しに雲を見ていたら、急に立原道造の「悲しみではなかった、流れる雲の下に」の語句を思い出した。確か詩「ゆうすげびと」の冒頭ではなかったか?
秋の気配が深まって来た日々、感傷的な雰囲気が漂う。
今年の夏はお盆まで驚異的に暑く、それ以後は残暑も無く急に秋の気配が色濃くなった年であった。
此方では毎年恒例放生会の後に秋がくるはずが今年は一足早い秋を迎えている。
秋の陽光は、絵描きにとって魅惑的な光である。木立にさす陽光が鮮明に澄んだ空気と織りなってとても美しく影の長さも長くなり、来るべき冬を憧憬させてくれる。
26歳とういう若さで亡くなった、立原道造を思い出させる季節でもある。

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